質問する力こそ育てたい

実社会の問題には答えは一つではない。答え方は無限大。したがって、質問をどのように設定するかでどのような答えが導かれるかが決まる。質問の立て方が洞察にとんだ面白い視点に基づいていなければ、洞察に富んだ答えは出てこない。

TEDxStanford – Tina Seelig – A crash course in creativity

答えを探すことばかりに躍起になると決まった形の問題に決まった形の答えを出すだけのルーチンにはまっていく。それは予め決まった場所で予め決まった規則に沿って起こる課題の解決ゲームに過ぎない。

まして、公式を覚えたりして速さを競ったりしていれば、本質的な問題解決からはどんどん遠のいていく。

そう考えると、公式化されうるものを素早く効率的に解く訓練ばかりに力が行きがちな従来の学校教育がいかに現実社会での問題解決から遠いか、改めて思う。変化の少ないときであれば、それもまだ役に立つところもあったのかもしれないが、今のように変化が速く大きいときは、学校での問題解きは守られた砂場での「問題解決ごっこ」でしかないだろう。

答えを得ることも大事だが、それ以上に、質問の仕方で悩め。今の複雑な世の中での問題は、まともに答えを探しても見つからないことが多い。問題を全く別の枠組みで捉え直して答えが得られる形にする、というような柔軟なアプローチが必要とされている。そんな時代の要請に応えるためには、質問する力こそ育てるべき大事な力。

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